燻製麻ナッツとは
麻燻製・麻ナッツは、麻の茎から繊維を取り出したあとに残る麻幹(おがら)と麻炭を燻製材に使い、麻ナッツに香りをまとわせた素材です。
燻製材には、国産の麻オガラ(麻の茎から繊維を取った後に残る木質部)と麻炭を使い、香りの輪郭を整えるために少量のピートを組み合わせています。
強い燻製味をつけるというより、麻ナッツがもともと持つやわらかなコクや風味を残しながら、最後にふわっと香りが抜けるくらいの仕上がりを目指しています。
麻オガラの香りを使う
燻製材というと、桜やナラ、ヒッコリーなどの木材がよく知られています。
ここで使うのは、麻の茎の内側にあたるオガラです。
オガラを加熱していくと、木材とは少し異なる、穏やかな植物性の香りが感じられます。製造時の観察では、120〜130℃付近からその香りが立ち上がってくるように感じています。元記事でも、これは製造時の感覚として記録していたものです。
ただ、オガラだけで短時間燻製すると香りはかなり穏やかです。
そこで麻炭とともに、スコッチウイスキーの製造などでも使われるピートを少量加えています。麻オガラのやわらかな植物香を土台にしながら、ピートでスモーキーな香りの芯を加えるイメージです。
低温で、香りだけをまとわせる
燻製麻ナッツは、40℃程度の低温で短時間燻製しています。
高温で焼き込んで香ばしくするのではなく、麻ナッツそのものの味や食感をなるべく大きく変えずに、表面へ燻製香をまとわせるためです。
口に入れると、まず麻ナッツのやわらかなコクがあり、その後からスモーキーな香りがふわっと抜けていきます。
「燻製食品を食べる」というよりも、麻ナッツに香りという役割をひとつ加えた素材と考える方が近いかもしれません。
料理の仕上げに
いちばん使いやすいのは、できあがった料理へ最後にひとつまみ散らす方法です。
パスタ、リゾット、スープ、ピッツァ、サラダ、焼き野菜、卵料理、肉料理、魚料理など、さまざまな料理に使えます。特に温かい料理では、料理の熱や湯気とともに燻製香が立ち上がります。
料理全体を燻製にしなくても、仕上げに少し加えるだけで、
香ばしさ
奥行き
余韻
を付け加えることができます。
asanomi.lifeでは、こうした使い方から燻製麻ナッツを「香りの仕上げ素材」として捉えています。
麻を「食べる」から「香らせる」へ
麻の実は、ナッツ、油、粉などさまざまな形で料理に使えます。
一方、麻という植物を見渡すと、種子だけでなく、茎の内側にあるオガラや、そこからつくられる麻炭にもそれぞれ異なる特徴があります。
燻製麻ナッツは、
麻ナッツを食べる
だけではなく、
麻オガラの香りを料理へ戻す
という使い方でもあります。
麻ナッツに麻オガラと麻炭由来の香りをまとわせ、それを料理の最後に散らして、食卓でもう一度香りを立ち上げる。
麻という植物のいろいろな部分を、食の中でつないでみる。
燻製麻ナッツは、そんな発想から生まれた素材です。